ストーリー

私と一緒に、太陽を探す旅をしよう

「雨男/雨女」……お出かけや行事へ参加しようとするときなど、決まって雨天となる人のこと。雨を呼ぶとされる妖怪「雨女」が由来とされる。迷信、うわさ話。

雨をこよなく愛する少女・佐々倉奈緒(ナオ)の通う中学校に転校してきた結城海唯(カイ)は、雨に喜ぶナオに対し「雨は大嫌いだ」と言い放った。困惑するナオに、カイは自分が「雨男」だと告げる。

カイの「雨男」体質は偶然とか不幸とかいうものではなく、まるで呪いのように、「災害」と呼ばれてどこまでもつきまとうものだった。

ナオはカイに太陽を見せるため、アイデアを振り絞る。

呪いのような雨雲を超えて、雨、雨、やんで。

降り続ける雨とともにやってきた少年と、雨をこよなく愛する少女。小さな町で出会った二人の、たった二週間の物語。

キャラクター

佐々倉奈緒(ささくら なお)

雨の日が大好きな中学二年生。小学生のころに母親を亡くしている。
とにかく元気で明るく、そのポジティブさはまぶしいほど。徳島生まれ徳島育ち。

結城海唯(ゆうき かい)

雨を嫌う14歳の中学二年生。
どんよりと曇ったような目の色をしていて、テンションも低く沈んでいることが多い。
6月生まれ。雨男。

黒崎 亘(くろさき わたる)

防衛省に設立された「気象局」に務める国家特別公務員。「雨男」の付き人兼監視・管理役として常に同行する。

用語解説

▼カテゴリ4

用語-カテゴリ4

「国家気象局認定重人災害」には、雨男,晴れ男ともに影響度に応じてカテゴリ1~4に分類される。
カテゴリ1:自分でも認識しない程度。天候への影響率0~3%
カテゴリ2:周囲に認知され始める程度。ただし、室内や住み慣れた土地では能力が抑制される場合もある。天候への影響率30%くらいまで。
カテゴリ3:ここから「人災」と認定され、気象局の管理下におかれる。天候影響率60%
カテゴリ4:災害レベルでの干ばつ・降雨災害を引き起こしうる者が特別に認定される。厳しく管理され、気象局員が常時監視する。天候影響率80~100%

▼気象局

用語-気象局

防衛省外局の特別国家公務員。

歴史的には、戦前の陸軍による軍事研究班が時代の変遷とともに「防衛省管轄下における真にやむを得ない事情で秘密とせざるを得ない案件に対処するための気象に関する外局」いわゆる「真やむ局」として省庁に組み込まれた。

※実在しない局です

▼湿度と髪の毛

用語-湿度と髪の毛

「雨の日は髪がまとまらない」「湿度が高いと髪のクセが強くなる」というのは、髪の毛が水分を吸収して広がってしまうのが原因。ドライヤーはヘアアイロンなどで乾燥している部分とそうでない部分とに水分の吸収ぐあいが変わるため乱れてしまう。

対策としては、洗髪後に自然乾燥ではなくドライヤーでしっかり乾かす、トリートメントで髪の毛を保湿して乾燥させすぎない、などのケアが良いらしい。

▼雨の日は好き?

用語-雨の日は好き?

「雨の日は好きですか?」というアンケートをGIGAZINEで行ったところ、1万人弱の回答者のうち、約65%が「好きではない」と回答。そのなかでも特に多かった理由は「雨具の持ち歩きが必要なことや自転車が使えないことが面倒」とのことでした。

「雨が好き」と回答した中では、「雨の音や匂いが好き」「雨の日特有の雰囲気や空気感が好き」といった意見が多かったほか、「堂々とインドア派でいられる」という意見もありました。

▼あめふり

用語-あめふり

北原白秋作詞、中山晋平作曲による童謡。1925年に発表された。

1番の歌詞は有名だが、2番以降の展開はわりと知られていない。1番では「お母さんがじゃのめの傘で迎えに来て嬉しい」という歌詞で、2番では楽しい帰り道、3番では木の下で雨宿りして泣く子どもを見つけたので、4番で自分の傘を貸してあげる。「ぼくはかあさんの大きなじゃのめに入るから大丈夫」と歌うのが5番と、雨をポジティブに克服したようなステキな歌になっている。

▼参拝の正装

用語-参拝の正装

神社に参拝に行く時には、できるだけ神様に失礼がないように短パンや露出の多い服は避けるなど、正装していくべきという考え方もあります。また、動物を連想させる毛皮も寺や神社では好ましく思われないことがあるそう。特別な式典など指定がある場合を除き、和洋は問わないのでスーツで正装していくというのはアリ。

ただし、サングラスは外した方がいいとされることが多い。

▼蛇の目(じゃのめ)

用語-じゃのめ
用語-じゃのめ2

蛇の目模様は「あめふり」の歌詞にもあるため傘のイメージが強いですが、「蛇の目のように同心円(◎)を基調にした模様」のこと。傘を開いたときに傘の円と模様の円とが同心円になることから「蛇の目傘」と呼ばれます。

二重丸の真ん中を黒く塗った蛇の目模様の記号(◉)は、天気記号では「霧」、錬金術やヒエログリフでは「太陽のシンボル」になっています。

▼雨男、晴れ男

用語-雨男・晴れ男

「雨男/雨女」……お出かけや行事へ参加しようとするときなど、決まって雨天となる人のこと。雨を呼ぶとされる妖怪「雨女」が由来とされる。迷信、うわさ話。

基本的には単なる与太話だが、気象庁の降水量データと位置情報を合わせて個人の「雨男度」を計測するアプリなんてものもあるらしい。

▼人工消雨

用語-人工消雨

2008年8月8日の北京オリンピック開会式では、予報では雨だったところ、中国気象局の局長は「五輪史上初めて人工消雨が成功した」と発言している。これは、小型飛行機が「催化剤」を雨雲の中に直接散布することで降雨を防いだとのことだが、科学的根拠は不明。

また、ロシアでは「記念日に雨が降ったことがない」と言われるほど、国家レベルの人工消雨プロジェクトが進んでいるとか。

▼遠距離移動届

用語-遠距離移動届
用語-遠距離移動届2

「重人災害」の中でも影響度が高いと認定された「特殊カテゴリ4」の対象者は、県境をまたぐなどの遠距離移動の際には申請を届け出る必要がある。

現代日本において、移動に制限や許可が必要なのは、皇室および犯罪関連を除いて多くはない。

▼雨雲の速度

用語-雨雲の速度

雨雲が移動する速度は風の強さに影響しますが、一般的に40キロ~50キロ程度とされています。そのため、高速道路に乗って車で移動する分には、雨雲を振り切って晴れ間に行くことも理論的には可能。

ただし、雨の日は滑りやすいため速度を出しすぎないように注意が必要です。

▼アイウォール

用語-アイウォール

台風の中心(いわゆる台風の目)の周囲にできる、発達した積乱雲の壁。ここが台風の猛烈な暴風雨をもたらす。日本語では「目の壁」や「眼の壁雲」と言われる。

▼てるてる坊主

用語-てるてる坊主

晴れを祈って吊される手作りの人形で、たいていはティッシュペーパーで作る。

雨をやませる儀式のためのいわゆる人身御供(ひとみ-ごくう。いけにえのこと)が由来との説もある。

「てるてるぼうず てるぼうず」という童謡が有名。

▼おさい銭と参拝

用語-おさい銭と参拝

お寺や神社にお参りに行く時に収めるおさい銭では、「ご縁がありますように」にかけて5円を納めがち。また、25円(二重にご縁)や45円(始終ご縁)という語呂合わせや、反対に遠縁(とおえん)となる10円やこれ以上の硬化(効果)がない500円は避けるなんてこともあるらしい。

また有名なマナーとして、神社の参拝は2回礼をして2回手を叩いてお祈りして最後に礼をする「2礼2拍手1礼」が通例で、お寺では音を鳴らさず合掌してお祈りするものと言われます。

▼核融合と人工太陽

用語-核融合と人工太陽

SF作品などでしばしば用いられる「核融合技術」とは、太陽の内部で起こっている核融合という事象を、地球上でも再現するというもの。実現すると太陽に匹敵する非常に大きなエネルギーを得られる一方で、技術コストなどの問題が大きいほか、地球環境に与える影響が問題視されることもあります。

2021年6月には中国の核融合エネルギー実験炉「EAST」が1億2000万度の高温プラズマを101秒維持することに成功して世界記録を更新したり、2021年8月にはアメリカの国立研究所が1京ワットを超えるエネルギーを発生させたりと、明確に進歩が生まれています。

▼晴れ男

雨男がいるところに太陽が出ないように、晴れ男がいるところに雲はかからない。太陽に愛され、呪われた重人災害。

カイと同じく「カテゴリ4」の木田は、「この家にいて曇ってるなんて初めて」と語っているので、その影響力はかなり高い。しかしながら、日本で晴れっぱなしでも地域によっては農作物に影響があるくらいで、大雨のような被害は起きないし、日が沈めば太陽は隠れます。雨が振ってほしくなったら強制的に旅行させられるらしい。

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